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アメリカ人も知らなかった?Juneteenth

先日、Juneteenthについての投稿で、“6/20までJuneteenthという単語はもちろん、何なのか聞いたことがなかった”ということを書きました。どうやら、アメリカ国内でも知らなかったという人がたくさんいるようなのです。Twitterで、 How long ago did you find out about Juneteenth? Juneteenthを知ったのってどのくらい前? と、黒人以外の人にたずねている人がいました。その問いに多くの人がコメント。その回答の多くはなんと、私と同じようなレベル、とは言い過ぎかもしれないけど、結構知らない人がいるんです。もちろん知ってたって人もいましたよ。 知らなかった人の回答 2〜3年前に知った。 今年になって知った。 先月になって知った。 2〜3週間前に知った(←これが結構多い印象今回のBLMムーブメント以後ですね) 何年か前に知った。 30歳を過ぎるまで知らなかった。 50代で自分は物知りのつもりだが、最近まで知らなかった。 60代だが、最近まで知らなかった。 当然ですが、アメリカ人であろう人の回答です 中には2〜3日前まで知らなかったとか、単語さえ聞いたことがなかったという人も。ほぼすべての人が知らなかったことが恥ずかしいとのことでした。知らなかった理由で一番多いのが、学校で教わらなかった。大学で初めて習った。極端な人は、大学の歴史の授業でも教わらなかったとのこと。 知っていたという人の回答 10年ほど前、20年ほど前に知った。 30年ほど前。テキサス州の学校の歴史の授業で習った。 幼稚園、小学1年生のとき。学校が休みだったから。 小学3〜4年生のとき。本で読んだ。 子供のころ。街でお祝いがあったから。 やっぱり知っている人は学校で習うのですね。後は住んでいる街で行事があるかどうか。その州でJuneteenthが祝日になっているかどうか(現在、Juneteenth、奴隷解放記念日は国の祝日ではない)。 国の祝日だったらもっと早くに知っていただろうと言っている人は多かったです。日本では祝日というとほぼ国全体で休みなのであまり意識はしてませんでしたが、そう考えると、祝日って大事ですね。 あとは、学校で教わらなかったということに対して、そもそも教科書に載っていないから先生も教えようがないという意見がありました。そのとおりですね。 消された歴史? 教科書に載っていないということに対して、ある人種からの視点(今回の場合は白人の視点)で書いた教科書が長く流通していて、つまりは消された歴史があるということだ、という議論にも発展していました。見る視点で全く中身が異なりますからね。 少なくとも日本では問題にはされてきましたが、日本でも歴史教科書問題というのがずっと前からあります。そもそも歴史を要約して本にするということに無理があるのかなとずっと思ってきましたが…。考えさせられます。

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6月19日、Juneteenth

日本時間6月20日の朝。起きてすぐTwitterのタイムラインを見てみると、 #Juneteenth#HappyJuneteenth#Juneteenth2020 などのハッシュタグを多く見ました。しかもアイコン付きです。Happyが付いているのでお祝いをしているのだなとは思いましたが、見かけない単語だったので早速調べてみました。 Juneとnineteenth 6月のJuneと19日のnineteenthの合成語らしく、なるほど、どおりでアメリカの現地時間6月19日にこれらのハッシュタグがあふれているわけか。さらに調べると… Juneteenthとは、アメリカの奴隷解放記念日のこと。読み方はジュンティーンスだそうです。その他Emancipation Dayとも言うらしいです。あぁ、今朝ニュースで八村選手が練り歩いていたのを見たな、そういえば。 このJuneteenthはリンカーン大統領が奴隷解放宣言を出した日ではなく、それから2年ほど後の1865年6月19日に、(南北戦争の)北軍の将軍がテキサス州に来て奴隷の解放を告げた日だそうです。 宣言から2年経ってるのに…?とちょっと意外でしたが、今現在47の州と首都ワシントンDCで6月19日は祝日となっているそうで、パーティをしたり家族や友達と集まったりするそうです。ちなみに国の祝日ではないみたいです。 実は私は今までこのJuneteenthという言葉を聞いたことがありませんでした。ちょうど6月にアメリカにいたことがない、アフリカ系アメリカ人の仲のいい友達がいなかったというせいもあるのかもしれない。あるいは今年は特に、Juneteenthが他の人種の人たちも取り上げているのかもしれない。 今日もひとつ、SNSで物知りになりました。 関連の英語emancipation …解放Emancipation Proclamation …奴隷解放宣言(proclamationは宣言) 参考にした記事What to know about Juneteenth and why people are talking about it now

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Black Lives, Asian Lives, All Lives Matter

最近アメリカで、黒人男性が白人警官に殺されるという痛ましい事件がまた起こってしまいました。そしてアメリカではデモから始まって暴動が起きています(暴動に参加している人達、それを主導している団体に関しては諸説ありますがこのブログでは割愛します)。 SNSでも世界中の人が今回に事件をきっかけにハッシュタグを添えて抗議しています。黒人が白人(白人警官)によって暴行される、殺されるという事件があると必ず見られるようになっているハッシュタグです。(詳しくはこちら) #blacklivesmatter (Black lives matter) ※「黒人の命を大切にしろ」のような意味。この英語の解説については欄外(下部)を参照してください。 SNSでは後から「じゃあアジア人の命は?ラティーノは?ムスリムは?」と言い出す人が出てきます。実際新型コロナ流行の初期、アジア人がかなり人種差別されており、「コロナ!」などと言われ暴行された事件が発生したこともあり、 #alllivesmatter (All lives matter)#asianlivesmatter (Asian lives matter) というハッシュタグもときどき見かけます。確かにそうなのですが、あくまでも今回のムーブメントのきっかけはミネソタで黒人男性が白人警官に殺された事件であり、拡張して◯◯ lives matterは今回は控えよう、抗議の意図が伝わらないと言っている人が多い印象です。 黒人に対する差別、アジア人に対する差別 では、日ごろ差別されているアジア系移民は#blacklivesmatterについてどう思っているのか。とSNSをながめているうち、興味深いスレッドに出会いました。アジア系移民の若者が、自分たちの両親や祖父母に#blacklivesmatterの説明をするのがとても難しい、いつもけんかになってしまう、と言っているのです。 だいたいが、両親、祖父母による「なんで黒人の人種差別ばかり取り上げるの?私達は無一文で移民して努力して今の生活を築いた。彼らも努力すればいい」みたいな論調になってしまうらしいのです。日本人である私達も、「確かにそうだよ」と同調するかもしれません。でもそうシンプルではないということが下記のリンク先を読めばわかります。アジア系アメリカ人とカナダ人の若者が自分たちの両親や祖父母に対してわかりやすく#blacklivesmatterについて説明している手紙の日本語訳です。 Letter for Black Lives (手紙) お母さん、お父さん、おじさん、おばさん、おじいちゃん、おばあちゃんへ。私達にとっても「黒人の人達の命は大切」です by @LettersForBL アジア人は街を歩いていても警官から射殺される危険はないけど、黒人は黒人というだけでその危険がある。 というのは衝撃です。私の知り合いの黒人のあの人も、この人も、少なからずそう感じているのか、と思うと非常にショックです。みんな日本に来ればいいのに、とまで思いました…。 日本にいると見えにくいですが、日本の外に出ると人種差別について考えされられることが多々あります。それぞれの人種、民族の歴史と深く関わっていて、英語でSNSを使うとその一端を垣間見ることができます。 世界からすべてのレイシズムがなくなりますように。心から願ってやみません。 ※解説 Black lives matter…文章としてピンとこない人のために説明すると––– livesは“life”(命)の複数形で、名詞です。ライブズと読みます。居住するという意味の動詞“live”の三人称単数形のリブズではありません。 次のmatter。日本語に訳しにくい単語ですが、(主に物事が)問題となる、重要である、重要な要素である。もうちょっとわかりやすく言うと、大切にされなければならない、という意味の動詞です。例えば、 It doesn’t matter …そんなことどうでもいいよ(それは大したことではない)Quality matters more than quantity …量より質(質は量よりも重要な要素である) なので、Black lives (黒人の命は) matter (大切にされなければならない)という意味となります。