Last Updated on 09/19/2020
7月に入りましたが、まだまだ梅雨ですっきりしない天気が続いています。
梅雨時期の日本の風景といえばアジサイ(紫陽花)! 雨がしとしと降る霞んだ空気の中に建つお寺と境内を彩るアジサイ。
アジサイって晴れた日に見るよりも、雨模様のちょっとどんよりした空のときのほうが美しいって思いますよね。紫や水色、ピンクの花が霧に覆われることによって微妙な色合いを織りなすからかもしれません。
でも待てよ、それって世界共通の感覚なのだろうか、いやそもそもアジサイって海外ではポピュラーなんだろうか…とふと疑問に思いました。
そこで、海外でアジサイを愛でている人はいるのだろうか、とInstagramで検索してみました。
アジサイは英語でhydrangea
ハイドランジア(ハイドランジャに近い)と読みます。ラにアクセント。“アジサイ”の音の雰囲気とは似ても似つかない耳触りですよね…。
#hydrangeas
#hydrangea
の2つのハッシュタグを追ってみたところ…。
おぉ。欧米でもアジサイはあるんですね!イングリッシュガーデン風のお庭に植わっているアジサイ、広々とした一軒家の前を彩るアジサイ、アジサイを出荷している農家の写真もありました。少しですが韓国語や中国語の写真も。
そして特に欧米の写真はほぼ
さわやかで明るい!
真っ青な空にピンク、紫、ブルーの大きなアジサイの花々。一緒に写っている人もハッピーな感じ。日本のイメージとは全く違う!
でも冷静に考えてみればそうだよな…と。欧米の多くの土地では6、7月に梅雨のような雨季がなく、それどころか6月が一番さわやかでいい季節ってところが多いですね。だからこそジューン・ブライドって習慣があるわけで…日本だったらジメジメです。
ところが違えば気候も違い、花を愛でる環境も違う。日本人が紫陽花といえば、雨に濡れたしっとり静かな場面を思い出すように、欧米の人はhydrangeaといえば、青い空の下さわやかに咲く花と思い描くのでしょうか。
そういえば、こんな話を学生のとき(すっごい昔です)に聞いたのを思い出しました。
京都のあるお寺を訪れた欧米のグループ観光客にガイドさんが「皆さんは運がいいですね。今日は雨なのでさらに美しいです」と言ったら観光客はそれをジョークだと思ってみんなゲラゲラ笑った、という。
ちなみに、アジサイは日本が原産だそうです(Wikipedia参照)。“お寺にアジサイ”はまさに日本の原風景。子どもの頃はアジサイを見ると『ああ、ついに梅雨か…』とくら〜くなってた私ですが、最近は雨の中咲くアジサイの風景が美しいと思う年になりました。